2013-04-15
エッセイ「中国千鳥足紀行 その1」 横田盛幸
皆さん、こんにちは。私は横田と申します。中国に関心を持って、はや十年ほどになります。
今回、私の隣家Oさん御夫妻と、もうすぐ2歳になるドゥドゥちゃんと共にOさんの故郷である浙江省の農村の春節(正月)の生活を体験してきました。
春節の2日前、2月8日に成田から上海浦東へ飛びましたが、Oさん御夫婦とドゥドゥちゃんのお陰で、優先チェックイン、チェックアウトができました。Oさんから「横田さん、離れないでくださいね」と、たびたび言われたのですが、意味が分かりませんでした。赤ちゃん連れの威力を発揮したのが浦東空港で、もう一歩で出ようとした時のことです。飾りがたくさん付いた肩の記章が目立つ年配の海関から、私だけ手招きされたのです。とっさに離れないでの言葉が頭に浮かび、ドゥドゥの名前を呼んだら、ニコニコ笑ってOさん夫婦が振り返り、「横田さん」と呼んでくれました。その様子を見て海関は手で行って良いというしぐさをしたので、難なきを得て表に出られました。
空港のロビーで秦皇島から来た夫人の御両親と合流し、Oさんの村から迎えに来てくれたOさんの友人の四輪駆動車に乗って、空港を後にしました。上海はあいにくの天候で、みぞれの中、高速を走りました。浦東新区の中に白と黒の煙がもうもうと立つ大きな建物があり、どうやら発電所のようでした。
上海近郊は車は少なかったのですが、浙江省杭州に近付くにつれて、みぞれから雪になってきて、高速道路上に、センターライン寄りだろうが、その反対側だろうが停まっている車が多く、杭州市を流れている銭塘江の高速道路の橋では、なんと13台の車が次々と追突や側面衝突をしていて、まるでスローモーションの画面を見ているようでした。これを見ている運転手以外の人は「慢的!慢的」の大合唱となりました。
さて、無事にOさんの汪王村に着けるか?酒を飲めるか?「慢的!慢的!」
結果は次回に。では、再見。